まどじゅのなんともいえないニューヨークレポート

2007年8月、ニューヨークで Fiction Plane と Police のコンサート をご覧になったまどじゅさんのリポートです。

8月2日

うだるような暑さの中、一人ヤンキースタジアムでデーゲームを観戦。
お水を飲んでるそばから、体中から飲んだ水が垂れ流しになっている感じ。日焼けが大好きな夏のお嬢さん、ビキニがとっても似合わないまどじゅは、背中のドカタ焼けは大歓迎だけど、さすがにお顔はしみになるのはいやだから、顔はSPF50、体はSPF2のローションで臨む。でもそうすると体と顔の色がちがっておかしいので、顔はクラランスのセルフタンニングローションをつけている。 薄暗い部屋の中でつけたので気がつかなかったけど、外にでたら顔がオレンジ黒いぞ!!赤土の遺跡発掘所で一日中土を掘っているとこーゆー顔になるのであろう。

デルタ航空の国内線でスーツケースをなくされた私。泊まらせてもらっているお友達は身長150cm、体重40kgそこそこのプチな女の子。彼女から借りているTシャツもスウェットパンツ(これしか伸び縮みして着れる物がない)もパツパツのモジモジ君状態。さすがにスタジアムでは、ヤンキースロゴの入った女の子用の上下の野球ユニフォームを買っちゃった。気分はプリティーリーグのマドンナよ!

おっとこのレポートはFPとPoliceのことだけ書けばいいんだった!何が言いたかったのかというと、FPのライブは夜でーす!

いったん宿泊先に戻りシャワーを浴びる。飛行機の移動ではラッキーなことにFPのTシャツを着ていたので、ロストラゲッジでも今夜のお召し物は心配なし。今回は、古くからのファンであることを誇示するため、赤い“Everything Is Never Be OK” Tシャツ で臨む。そういえばこの2,3日前、地下鉄の中でこのTシャツを着てた男の子がいてちょっとほくそ笑んだ(?)

会場となっているBowery Ball Roomはマンハッタンの下の下の方。グリニッジビレッジのおしゃれな所にあるおしゃれなライブ会場かと思ったんだけど、地下鉄の駅降りたらそこはおしゃれだったんだけど、ちょっと会場の方に歩くと、だんだんチャイナタウンになってっちゃう!!そこはチャイナタウンとリトルイタリーとグリニッジビレッジの三角州となっている所だった!旅行者一人じゃちょっと怖いかも。まどじゅはへっちゃらだけど。あ、もう7時半だ、もうきっと前座が始まってる、急がなくちゃ!!

最後までライブに行けるかどうかわからなかったので、この日のチケットは買ってなかった。入り口で購入しよーと、ちょっとやさしそうな黒人のお兄さんに聞いてみる。「すみません、チケットはどこで買えばいいのですか?」お兄さんは私を上から下まで物色した後、あごでもう一人の大きくて怖そうな黒人のお兄さんを指して言う。「おい、彼女が君に言いたいことがあるそうだぜ」な、なんなんだ、この攻撃的な伝言は??? そのお兄さんも、私を上から下まで物色し、「俺に何が言いたいんだ?」、、、、私負けないわ!だてにオレンジ色の顔してんじゃないんですからね!「今夜のフィクションプレインのライブを見たいので中に入りたいんです。」「IDを見せろ」し、しまった!よぼよぼのおばあさんじゃない限り、アメリカはIDがないとバーとかライブハウスでは絶対入れてくれないし、レストランでお酒を飲めないこともあるんだった!常にパスポートを常備してるまどじゅなのに、この日に限って荷物を減らそうとおいてきちゃった!ライブはもうすぐ始まるのに!!!もってないことを知っていつつ、一生懸命バックの中を探すまどじゅ。「えっと。。。。IDもってないみたい、家においてきたかなあ。。」「だめだよそれじゃあ、君18、9だろう」「はあ?何言ってんの、私40よ。でもすっごくうれしいわBaby!」その一言でもう一度私を上から下まで物色しながら「ワーオ」といい、入り口の鎖をあけてくれた。ラッキー!反応がおばさんだったから信じてもらえたらしい!!今までID忘れてこーゆーとこ入れた試しがなかったから超ラッキーなんですよ、みなさん!!

急いで会場入りすると、そこは真ん中にまあるくバーがあって、まわりは壁につくりつけのビロードのソファーがあって仕切られている、アダムズファミリーのお屋敷のようなつくり。はたしてステージはどこ???あまり人は入っていないみたいけど、おじさんおばさんに混じって若いファンもちょっといる。またまたいきなりジントニックを一気飲み。だれか知ってる人いないかなーとみまわすと部屋の向こう側に、おばあさんに囲まれたイギリス人のアンディさんがいる。なんで彼はおばあさんに囲まれているのか?まるで雇われジゴロの様だね。ま、若い女性が邪魔しちゃ悪いから、おばあさま方が散ってから会いに行く。「アンディさん、ハロー」「ハローShig (まどじゅの別名)」はじめて長いことアンディさんとさしで話せた。ファンクラブの、各ライブの最高4枚までしかチケットを買えないのはひどい、せめてアメリカ枠、ヨーロッパ枠、アジア枠で別々にしてほしいとか。それをいいことに、今まで聞きづらかった、でも多くのファンが疑問に思っていることをずばっと聞く。「アンディさんはお仕事してるの?いつも世界中をスティングについて回ってるようだけど、もしかしてすごくお金持ちなの?」「そんなことないよー。ちゃんと仕事してるよ。でもお給料のほとんどをツアーに費やしてるの。そのために働いてるんだもん。今回もNYで安い宿探すの苦労したんだー。」ととてもけなげなお答え。そうだ、みんなスティングのために人生かけてるんだー。えらいねー。まどじゅなんて、ヤンキースのチケットのためにポリスのチケットは売るわ、世紀のライブオープニングをホットドックかじりながら見るわでサイテーだねー。。。。

なんか聞くところによると、ライブはこの2階であって、今は前座が歌ってる。なんとこの日の前座は2グループで、FPが出るのは10時半からだって!!!なぬーこんなとこで10時半まで酒飲むってかー???おなかすいちゃうじゃん!!「アンディさん、私こんなとこにずっといたらおなかすいちゃうから、一旦外出てなんか食べてくるけど、一緒に来る?」「え〜〜〜僕はここでいいよ〜なんかこの近辺dodgyな感じだから」「ドジーってどーゆー意味?」「ちょっと物騒って意味だよ」 「そんなことないよ〜ここNYでもちょっとおしゃれなとこなんだからぁ、ほら、ロンドンでいえばソーホーみたいな感じだべさー」「ソーホーもdodgyじゃ〜ん」ふーんだ、おくびょうものめ。と心の中で言い放ち、一人スタンプを手に押してもらい外に出る。チャイナタウンでラーメン食うか、リトルイタリーでパスタ食うか、るんるんるん。食べ物のこと考え始めるとがぜん幸せになるまどじゅ♪やっぱNYだったらイタリーよねーってことで、「30分で食えるパスタくれ」人気のあまりないメイン通りに面したレストランで、ラーメンのようにパスタを注文するまどじゅ。でてきたパスタは私の胃より大きい量、しかもクリームパスタ!!全部食べられると思ったけど、さすがのまどじゅも半分が限界だ。おみそれしました!!私はギャルまどにはなれない。

おなかがいっぱいになり会場にもどる。そこでバンクーバーで知り合ったテキサスのStingfan222さんとなつかしの再会。彼女はNYへだんなさまの里帰りをしつつ、ポリスは見ずにFPだけ見に来たのだ。彼女のファンクラブサイトのバナーはFPのマークだし、父ちゃんから息子へ鞍替えした模様。そーゆー40代のファンて意外に多し。彼女はまた、長いことペンパルだった、FPの個人ファンサイトを運営している女性と感動のご対面をしていた。

やっと10時半、ステージのある階にあがる。そのころにはアンディさんは見失っちゃったけど、Stingfan222さんがステージ前に陣取ってる。きみまろズームもあるし、今回は大和なでしこらしく後方で見ようと思っていると、Stingfan222さんが私を見つけ、「FPのTシャツを着ている人はみんなステージ前よ」とShyな私を引っ張り出す。けっきょくステージ前はおばさんの山、谷、山!早速若い王子様たちが、また自分たちでステージの準備をしている。Joeくんはまだロングヘアーのまま。ショートヘアー好きのみなさま、ごめんなさいねー(となんで私があやまるのか?)目の前にセットリストが、ありゃりゃ、バンクーバーのときより少ないじゃんか?なんで?夜が遅いから?

再びヘッドバンギングの夜。みんなリラックスして、前よりいっそう大物になった感じ。驚いたのは見てる人ほとんど大合唱!!これにはちょっとJoeくんも驚いてて、「みんな僕よりよく知ってるねー」と1フレーズ全部お客さんに歌わせたときも!!セットリストはごらんのとおりです。



途中でJoeくんのベースのアンプがきかなくなって、うろたえる場面もありましたが、そのことを歌でうたっちゃう余裕もありさすが大物!セットリストが短い理由がわかりました。今回ドラムとギターのそれぞれの長いソロパートがあった。しろうとが聞いてもとても上手。まさしく大物!!ライブでだんだん自身がついてきた証拠ですね。目をつぶって聞き入ってしまいました。恍惚としてるピートくん。



私の場所からは、あまりにもJoe君の真下すぎて、Joe君の写真をとってもマイクで顔が隠れてしまう。ま、しょうーがないか。バルコニー席をみていたけど、今回父ちゃんらしい人影は見えなかった。最後の締めくくりはやっぱりドラムセットののってる台から飛び降り!アンプは壊れちゃうからのるのやめたらしい。



Showの後にアンディさんが、「スティングは見なかったけどココちゃんはいたよ」って教えてくれた。ココちゃんは腹違いの大きいおにいちゃんがきっと大好きなんだろーな。私だってこんなかっこいいお兄ちゃんがいたらくっついて離れないもんね。アンディさんも内容の濃いライブにご満悦の様子。セキュリティーの人に早く帰ってと追い出されそうになりながら、アンディさんは自然にピートちゃんに「すごくいいショーだったよ」と知り合いの様に自然に握手する。そこへ私も便乗して「すばらしいライブをどうもありがとう」「サンキュー」とやさしく手を握ってくれる。そこでまどじゅはすでに知っていることをかまととぶりながらまた聞く。ただ話したいだけの為に。「日本へはいつこられるか決まってるの?オーストラリアとニュージーランドのショーは決まったみたいだけど」「うん、日本へは2月へ行くことになってるよ。まだオフィシャルには発表してないけどね、でも確実だよ。」「じゃあ東京でもポリスのオープニング以外にFPだけのライブも絶対見られるんだよね」「もちろん、でもライブ会場とかがまだ決まってないんだ。決まり次第僕たちのサイトに載せるから逐一チェックしててね。」「OK、絶対待ってるからね」とこう話しながら金髪の女の子のするどーい視線を感じて、まどじゅは離れちゃった。そのままセキュリティーに「さあさあ早く帰りなさい」と背中を押され、気がつくと外に。アンディさんとかStingfan222さんにさよならをしたいにも、もう一度入れてくれそうもないし、時刻はすでに夜中の12時半。タクシーもこの時間はつかまえにくいので、そばにいたイエローキャブをとっつかまえて、お友達の家への途についたまどじゅであった。家に帰ると、やっとデルタ航空からのスーツケースが届いてた!!やったあ!晴れて明日のポリスのライブには、バンクーバーで買ったTシャツを着て行けるぞ!!


8月3日

NYは何度も来ているけれど、一度もやったことなかったのがエンパイヤーステートビルに登ること。できれば夜景をみたかったけど、夜は野球やらコンサートやらで一日もあいてないので、昼間のぼることにした。だけどこれで大幅に時間を費やしてしまい、FPのオープニングアクトに間に合わない!!まあ席がらがらで人がたったり座ったりしてるところでFP見るのはちょっと気が引けてたので、まあしょーがないかとあきらめる。
バンクーバーのファンクラブショーでしか売ってなかった、 “Police Dress Rehearsal Vancouver” と書いたTシャツに着替えて、地下鉄に乗る。降りてからてくてく7ブロック歩く。南北のストリートの7ブロックは短いのだけど、東西のアベニューのブロックはながいんですよこれが。へろへろあせだくで歩くまどじゅ。信号待ちをしていると、「君そのTシャツってポリスのドレスリハーサル見たってこと?」とスーツ来た兄ちゃんが声かけてくる。「そうだよ。」「君バンクーバーから来たの?」「ちがうよ、日本だよ」「日本からバンクーバーにコンサート見に行ったの?」「そうだよ、今もこれからマジソンスクエアガーデンに見にいくんだよ。」「えーポリスNYにきてたんだあ、知らなかった。僕も行きたかったなー。ねえ、明日なにしてるの、電話番号教えて。僕外国人の友達もったことないんだ」「明日日本に帰るの」(うそ)といってEメールの交換をしたよ。いい子そうだけど、どう見ても私の3分の2くらいの年だし、本当の年言ってゲロ吐かれても情けないので、ここは「じゃあコンサートはじまっちゃうから、バイバイ」と去っていく。でもいくつになってもナンパされるのは気分いいじゃい。ありがとうポリス♪

今回はホットドックほおばらなくてすむように、家で腹ごなしはしてきたぜ。ぎりぎりについたと思ったけど、まだ席はがらがら。今回の私の席は2階席。ステージのサイドだからそんなに離れてないけど、スティングはほとんど横顔しかみられないな。ホットドックは食べてないけど、両隣の中年のカップルがホットドックをビールで流し込んでいる。すごいガーリックのにほひだ!!自分が食べてる気になってきた。座って10分くらいで”Get up, Stand up” がながれてきて、会場が暗くなった。みんなたちあがり。2階席も総立ち。よかった!

今回は遠くだったので、セットリストをメモる余裕もありました。暗がりで書いたのであとから見て読めない字もあったけど。写真もきみまろズームのおかげで素敵な横顔が。スティングは今回ジャケットは着ていなかったけど、またおんなじ穴のあいたV字ネックの白いTシャツ着てる。下はぴちぴちジーンズ。このセクシーおやじ。髪型は同じ、シンクロニシティーカット。



おどろきはバンクーバーとの違い。2ヶ月足らずでこんなにも違うんだ。まず違うのはスティングの声。バンクーバーの時は音程を低くしてても声がでてない感があったけど、ロクサーヌのときのあの高音の長い美しい声!でるわでるわ。3人とももっと息が合ってて、余裕でこなしてる感じ。バンクーバーのときと比べるとホント、月とすっぽんといっても過言ではない。たまにお風邪を召すスティングだけど、声の調子はすこぶるいい感じ。この調子でアジアまでつっぱしれ。

それにしてもやっぱくさいくさい。ふたたびマリファナのにほひに今回はホットドックのガーリッキーなにほひがまじり、なんともいえない感じ。どうしてこっちの人はマリファナすわないとライブに参加できない人が多いのか。

バンクーバーでは上の方の階では、途中で座っちゃう人がほとんどだったけど、今日は座っている人は10%程度。2階席でだよ!これって外国ではすごいことだと思う。2階でもみんなのりのりで、私も楽しかった。

以下はセットリストです。直訳してみました。あはは。
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ビンの中の伝言
共時性2
頭の中の声->世界が回ってるとき、やることちゃんとやっちゃいな
そんなに近くに立たないでよ
涙がでちゃうよ
真実はみんなを打っちゃう
君がいないと寝床は大きいな
彼女がするどんな些細なことも大魔術 (客席に大半を歌わせてました)
指のまわりにくるくるクレラップ (これ1フレーズまるまる客席に歌わせてました。みんなの感動がこれで極値に達したのがわかった。ドラでステュおおよろこび)
おれの言葉さ わかっておくれよ
見えない太陽
足跡ふんずけて歩いちゃう
君を失うのはいやいやいや(途中 伊予―伊予―伊予―よ)
娼婦

Encore
王様イタイイタイ
孤独だよーん (またふたたび Welcome to the Andy Summers Show, Welcome to the Stewart Copeland Show と替え歌ってました)
息してるとこ見てるもんね

Second Encore
あなたのおそばに
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とゆーことで、月面歩行と殺人数え歌、世俗的世界の精神消えてますねー。あ〜あ、お母さん聞きたいなあ。

終わって会場の外にでると、いきなりの雷鳴とともにすごい雨。20ブロック先でお友達とディナーの約束をしていたのだけど、タクシーをゲットするまでにもうびっちょびちょ。どざえもんのようなかっこでレストランに入りました。

ということで、今回も脱線まるだし、おそまつさまでした。