きゅーぴーさんのNYリポート

2005年5月、New York でFiction Plane&Stingのコンサート をご覧になったきゅーぴーさんのライブ・リポートです。

結論から言うと・・・最高にスーパー楽しかった!!!です〜
それでは、少し時間を巻き戻してみます!

まず、ライブの何日か前にオフィシャルサイトから、チケットの受け取り日時の案内メールが届きました。というのも、チケット発売とライブの日程が近すぎる為、チケットは発送されず現地受け取りだったのです。そのメールによると、Union Squareの近くのレストランでスタッフが待機しているので2時から5時の間に受け取りに来てくださいとの事。そのメールの最後には、このメールについて口外しないように、という注意書きがありました。どうやら、何としてでもチケットを取りたい人がいるようです。それを見て、あぁ、やっぱり特別なライブになるんだろうな、と気が引き締まる思いのキューピーでした。


私はペンシルベニアから電車(Amtrak)で行くことにしていたので、チケットをネットで予約し、ホテルの予約に取り掛かるのですが・・・空室が無い!!恐るべし、NYの週末・・・。で、四苦八苦してライブの5日前にGereman Seaman's Internationalという見たことも聞いたこともないホテルの部屋を取ることが出来ました。(ネットでも情報ほとんど無し!)

そしてあれよ、あれよ、という間に土曜の朝!!!朝は7時半出発です。電車は8時55分。結構な揺れに耐えて眠り続ける事約3時間半でNYのペンシルバニア駅に到着! 地下鉄に乗ってUnion Squareまで何とか辿り着きました!ホテルを探します。暑い日差しのなかウロウロすること2,30分・・・Union Squareの1ブロック東にそのホテルはありました。見たことも聞いたこともないそのホテルは、キリスト教系で協会が併設されてました。決して豪華では無いけど、十分合格ラインでした。 ・・・ホッ。荷物を預けて、ホテルを出るとそこには、今夜のライブ会場であるIrving Plaza があったのです。おぉ!信号を挟んで真向かい!近ッ!!!ラッキー!
そんなこんなで、ようやくチケット受け渡し場所への探索を開始するのでした。


チケット受け取り場所は、Heartland Brewery in Union Square でした。メールでは、一応分かりやすく地図のリンクも貼っていてくれたので安心してました。が、現場で東西南北が分からなくなり、しばらく迷ってしまいました。しばらくして目的地に到着!そこは、Union Square のすぐ西隣の大きなパブ風レストランでした。中に入ってみると、土曜日の昼なので大混雑です。一体誰が店員なのか・・・オロオロしつつ、それらしい女の子に聞きます。

“あのチケット受け取りに来たんですが・・・”
“あぁ〜? 私よく分からないのわ、奥で聞いて”

えぇ、分からないって、アナタ!と、少し不安になりながら奥へと進みます。店の中央あたりに階段があり、そこにそれらしき女の人がいました。

再び“あの〜チケットの受け取りに来たのですが”

“あぁ、Stingね!あ〜、えーっと、チケットの受け取りは2時からなのよ。”
“え??あ、そういえば!今は・・・1時半!!分かりました・・・。2時に着ます。”

そう、あまりに色々興奮していた私は、時間を全く見てなかったのです。まさかまだ1時半だったとは・・・。幸いにも、このパブの隣に前から行きたいと思っていたレストランREPUBLICがあったので、そこでお昼ご飯を食べつつ時間を潰すことにしました。Republicは中国系オシャレヌードル屋という感じでした。だだっ広いホールにはカウンターやテーブルがたくさんあり、メニューは全て麺。それとデザート。案内されるがままカウンターに座り、無数の麺メニューから野菜の汁麺を頼んだのですが、ちょっと失敗だったかも・・・。何というか、野菜のせれば良いってもんじゃ無いのでは・・・!という一品でした。隣のお兄ちゃんが食べてたのが、ものすごく美味しそうに見えました。でもとりあえず腹は膨れた!時間はちょうど2時!万全の体制で再び、Heartland Brewery に乗り込むきゅーぴーでした。


Heartland Brewery に乗り込んだ私は、先ほど話をしたお姉さんにまっすぐに突き進んで行きました。お姉さんはにっこり笑って、“2階の奥突き当たりよ。”と、教えてくれました。あ、2階があったのか・・・。意外と広いレストランに驚きつつ、階段を上り奥へと進んでいきました。奥の方には何やら人だかりが。でも、チケットの受け取り場だと示すサインは無し。不安に思いつつ人の群れの間を抜けると、奥は行き止まりでお手洗いでした。と、するとやっぱりこの人々はチケットを受け取りに来た人なのか・・・。勇気を振り絞って、前にいた女の人に聞いてみる。

“あの、ここチケット受け取りのラインですか?”
“うん。でも、ラインとかは無いのよ。どうなってるのか、よく分からないの。”

どうやら、皆さん2階の奥に案内されたものの、その後チケットが配られるわけでもなく、それらしい人もおらず途方にくれているようでした。でも、お互い知り合いなのか、何人かは談笑してました。私も不安な気持ちを抱えつつ、とりあえずその女の人の後ろに並ぶことにしました。すると、別のところから前日のNYのJones Beachのライブの話をしているのが聞こえました。前日のライブも、最高だったそうです。でも寒くて大変だったとか。さらに聞いていると、今夜Stingの前に歌うのはFiction Planeだろう、というではありませんか。 思わず、前にいる女の人に確認する私。

“え、あの、Fiction Plane が歌うんですか?”
“えぇ?そうじゃないのかしら?昨日もそうだったし。ねぇ”

その女の人の友人と思しき人も、“えぇ、FPよ。”

そうなのかーっ。ReadingもFPだったもんなぁ。Readingのライブレポで、かなりFP見たい熱が高まってたので、かなり嬉しかったです。
少しの間、前に並んでいた二人と自己紹介、さらに他にどのライブを見たか報告しあいました。 さすがというか、二人とも行ける限りのライブには行ってるそうです。う〜ん、私も見習いたい!
そうこうするうちに、時計の針は2時半を少し回ったあたりを指しています。少し待つのに疲れてきたころ、その場の空気が変わりました!皆が一つの場所を見てます。とうとう、関係者があらわれたようです!!私がいる場所からは、棚が邪魔になって一体誰が何人きたのかさっぱり見えません。しかし、皆がきれいに列をつくりはじめましたので、とりあえずその列にばっちり加わりました!とうとう、チケットが配られる・・・!


チケットが配られ始めたものの、なかなか列が進みません!どうやら、関係者と知り合いの人がたくさんいる様で、会話が弾んでいるようです。うぅ、はやる気持ちを抑えつつ、辛抱強く待ちます。かれこれ20分ぐらいしてからでしょうか。ようやくあと4人で私の番になって関係者の姿が見えてきました。(そんなに長い列ではなかったんですが、人と棚に遮られていて全然見えてなかった のです。)なんと、そこには5人もの関係者がいました。予想していたのより多かったので、ちょっと驚きました。そんな大事なのか、と。

一人目が身分証とチケットを購入した際のクレジットカードを確認して、
二人目が私の名前を聞いて、リストと照合し、
三人目が自分の持ってる封筒からチケットを探す。

“ここには、ないわ。”
“えぇ!?ちょっとッッ!!(心の声)”

  すると四人目も封筒の束を持っていて、

“あ、こっちにあるはず。あ、あった。”
“よ・良かった〜〜〜〜(心の声)”

で、五人目は、四人目の横に座ってるだけのようでした。

四人目のいかにも業界人っぽいおじ様が“はい、どうぞ。Have a good time!"と言ってチケットを渡してくれたのでした〜。嬉しさで舞い上がってたのですが、満面の笑みで “Sure, I will!!!" と頑張って返事しました。

お店を出てからは、昼間の日差しがとてもキラキラキラキラして天にも昇る様な気持ちでドキドキしてました。そこらじゅうの人々に自慢したい気持ちでいっぱいでした〜。と、同時に、今ひったくりに遭ったら悲惨だなぁ、という不安も横切るのでした。カバンをしっかりと握り締めつつ、時間を確認すると3時頃。ライブはオールスタンディング、もちろん座席指定なし。開場は7時半。もう並びに行くべきだろうか・・・。チケットを受け取りに行く前に、すでに何人かがホールの前で列を作っているのを見ていた私は、少し焦りを感じていました。しかし会場の前で一人で並ぶ決心がなかなかつかないきゅーぴー。
悶々と悩みつつUnion Squareのマーケットを少しブラブラして、ライブ会場近くの喫茶店で軽くお茶をすることにしました。運良く美味しいストロベリーショートケーキに巡り逢えました。

“このまま、ここで6時くらいまでマッタリしていようかな・・・”
“いや、今から並ぶべきなんじゃないの?”
“でも一人で並んでてお腹が痛くなったら、列に並んだ苦労が水の泡になる!”
“でも、ただでさえチビなのに、今並ばなかったらStingを見れないかもよ!!”

                            <<きゅーぴー心の葛藤>>

私が悶々としている間にも時間は刻々と過ぎて行くのでした。


ケーキを食べてマッタリする事1時間弱。徐々に気分も盛り上がり、やっぱり並ぶことを決意します!今考えると、単に甘いものが食べたかっただけなのかも?
そして、決意を新たにした私はカフェから2分ぐらいのところにあるIrving Plazaへと向かいました!すると、そこにはチケット配布前から並んでいる集団に加え、1メートルほどの列が増えてるだけでした。なので、全部で3メートルくらいの列だったでしょうか。少し拍子抜けしましたが、同時にホッとして私もその列に加わりました。
私の前の前の人が、日本人と思しきカップルがだったのすが、何となく私の前にいるアメリカ人二人組みを無視して日本語で話しかける事も失礼なような気がして、話しかけられませんでした。
で、何となく前のアメリカ人の女の人2人組みとポツポツ世間話を始めるのでした。この二人は会社の同僚なのですが、一人がかなりのStingファンで、ライブにも足しげく通い、オフィシャルサイトにもよく書き込んだりしてるそうです。感じの良い二人組みで、一人旅の心細さが紛れました。
この日の天気は晴れ・曇りだったんですが、夕方ごろから徐々に風が強まって寒くなってきました。しかも列はビルの谷間。想像以上の寒さと、長時間立ちっぱなしの苦行に思わず根をあげそうになりました。でもこれもStingの為!!根性でこらえました!
こんな風に何時間も同じ場所に立っていると周囲の人の会話など自然に耳に入ってきます。後ろにいる男の人二人は、わざわざカナダから飛行機で来たそうです。木・金曜と有給をとって、NY観光も兼ねてるそうです。素晴らしいファンっぷりですね!

私達の後ろには、40代くらいの夫婦がいました。私が並んですぐにやってきたカップルです。私が並びだして1時間かそれ以上した頃、旦那さんの方がどこからか画用紙とペンを持ってきました。なにやら書き始めています。“Give me @ ticket to avoid a divorce!"

“え???この二人チケット1枚しか持ってないのに何時間も並んでるの??”

と、私は、その大胆さにちょっとびっくりしました。旦那さんは控えめにそのカードを列に並んでいる人に見せてます。この時の旦那さんの顔は、かなり切羽詰ってました。冗談で離婚を防ぐ為に〜とか言っていますが、奥さんの方は今にも離婚しそうな勢いで旦那さんを見てました。どうやら、チケットを持っているのは旦那さんで、でも彼は妻にチケットを譲りたくない、でも一緒に見たい、という状況のようです。私と前の女の人二人は半ば呆れつつ、事の行方を見守るのでした。

またさらに1時間ほど過ぎようとする頃、突如、ある女の人が列に近寄ってきたのです!その女の人はカバンからおもむろに手をだすと、さわやかな声で “Have a good time!" と言って、サササッと立ち去って行ったのです。私と前の二人は一瞬目が点!そうです!後ろの奥さん、タダでチケット手に入れちゃったのですよ!!!一瞬の出来事に、声を失う夫婦!数秒後、なにやら喜びの声を上げてました。

が、しかし!この時の奥さんの態度がちょっといただけませんでした。いわゆる、放送禁止用語を連発!大声で!!嬉しいのは分かるけど、もうちょっと言葉を選んでほしい!私達3人は、少し複雑な気分でした。

そしてこの事は、後々に私達をさらに複雑な気持ちにさせるのでした・・・。


色々ありつつも列で大人しく待っていた私に、恐れていた事が・・・。そうです!トイレに行きたくなったのです!!

“ど・どうしよう。”
“仲良くなった前の二人に、私の場所を確保してもらうよう頼もうかな・・・。”
“でも、それって図々しいかな・・・。”

変なところで小心者のきゅーぴー。

“少しの間なら我慢できるかも・・・。”
“でも、今行かないと確実にライブの途中で大変なことになる・・・。”

悶々とする私に、前の女の人が一言。

“何か食べに行く?場所確保しとくわよ?”

天の一声!!! あまりのグッドタイミングさで、感激のあまり私は“本当に?いいの??”と、2,3回繰り返してしまいました。私の感動ッぷりに少し驚きつつ、その女の人は力を込めて、“もちろん、私がしっかりあなたの場所見とくわ!”と言ってくれました!・・・Stingファン、最高!!!

急いで、Irving Plaza近くのスタバへ! が、トイレ前行列!! トイレ少なすぎ!!!1個しかない! 仕方がないので、もう少し離れたパン屋さんへ行きます。そこのトイレも何だか色々不便。でもスタバのような行列はないので、ここに決定。そこでさっさと用を済ませ、暖かいお茶を買い、急いで列にもどります!前の二人にお礼を行って、再び列に参加。お茶が美味しい。

すると列の前の方で何やら騒がしい声が。前の人たちによると、どうやらFPが正面で入り口から、普通に出入りしているとのこと!前の二人組みのうちの一人が様子を探りに行きます。しかし、収穫はなし。どうやら、もうどこかへ行ってしまったよう。それにしても、正面出口を使うなんて・・・。なんとなく意外なのと同時に、好感度アップ!

そんなこんなで寒さに耐えること3時間半くらい。とうとう時計の針は、開場時刻である7時半を指そうとしています!!
ちなみに、今のNY(アメリカ北部)の日照時間は長く、7時半でもまだまだ明るいです。日が沈むのは8時半くらいでしょうか・・・。寒くてくじけそうになりましたが、この明るさに支えられました。

そして、ちょうど時刻は7時30分! とうとう列が前へと動き出したのです・・・!!!


列が徐々に前へ前へと進んでいきます。全身がドキドキ、ドキドキ、してます。

会場に入る嬉しさに加えて、一つの不安が心をよぎります。それは、カメラです。
“カメラを取り上げられたら、どうしよう・・・!”
“しかも、デジカメ!ソニー!お気に入り!”
前の二人は、取り上げられたら嫌なのでカメラを持ってこなかったとの事・・・。一抹の不安を胸に入り口へと進んで行きます。そこには2人のゴツイお兄さんが。その内の一人の方へ近寄り、カバンをチェックしてもらいます。すると、お兄さんは軽く

“あ、ペットボトルは捨てて行って。”
“へ?あ、あー。オッケー、オッケー!”

列の横に配置してあったゴミ箱に、水のボトルを捨てて荷物チェック楽々クリアー!カメラ、セーフ!!さらに奥でチケットのバーコードを読んでもらって、とうとう入場!!少し早足で奥へと進みます。

ちなみに、Irving Plaza は、もともとシアターだったのを改装したそうです。内装は、昔のシアターの面影を濃く残していました。入り口は赤い絨毯に、シャンデリア。絨毯張りの階段を上へ上がると、そこにライブ会場である小さいホールがありました。ホールはウッドフロアーで、天井に一つドンと大きいシャンデリアがぶら下がってます。2階部分は一応あるけれど、席はなく、バルコニーといった感じでした。ステージは、結構狭かったです。

そうして中へ入っていくと、もう3列ほど埋まってます・・・!え?あの短い列がこんなに?? 思った以上に私の前に人が並んでいたのか、それか関係者が前に立っているのか、思った以上のお客さんの数でした。結局、ステージに向かって左側、前から3,4列目くらいの位置に落ち着きました。ただ不運なことに、私の前に3人、かなり背の高い男の人が固まってたんです。一人は190センチはあろうと思われるノッポさん。二人は180センチ近いおじさん2人。むむむ・・・。仲良くなった二人もそんなに背が高くないので(と言っても、私よりは高い。)ちょっと悔しがってました。私の後ろにいた女の人も、“ちょっと背の高い男の人は後ろに行って、ってアナウンスして欲しいいくらいねー”と冗談交じりに半分本気で言ってました。明らかにちびっ子の私に同情して、回りの人が“チャンスをみて、前へ行くのよー”とか色々アドバイスしてくれました。今は背伸びしないと何も見えないけど、頑張って良いポジション見つけるぞー。と、気合が入るきゅーぴーでした。

そんなこんなで7時45分ごろ。FPを待ってる間に会場を見回します。
2階部分のバルコニーにも人が集まってきています。明らかにVIPです。服装が違うのです!!男の人は、スーツ!女の人はドレス!!(ライブなのに)ステージに向かって左側の端には、フォトグラファー、右側にはビデオカメラマンがいました。
ステージの左横の少し段差のあるところにもカメラが配置されています。さらにステージの奥にもカメラマンと思しき人が・・・!少し緊張します。

そんなこんなで8時前・・・スタッフが楽器、マイクのチェックを始めます。

もうすぐ・・・もうすぐFPのライブが始まる・・・!!カメラをしっかり手に構え、万全の体制でFPを待つきゅーぴーなのでした!



FPが登場しました・・・!服装は、カーキ色の上下で、4人ともお揃いの服でした。ちなみに、ドラムの人は新メンバーなんでしょうか??(勉強不足)


もう背伸びしないと前が見えない事なんて、どうでも良くなってきました!飛べ!飛ぶのよ!きゅーぴー!!と、心で叫びながら私いっぱいハネました!残念ながらセットリスト全然覚えてません・・・。もう、ただただFPワールドにのめり込んでました。

その時、ふと私の回りの何人かがバルコニーの方をチラチラと見ます。何事かな?と思いつつノリまくっていると、横の女の人が、“デビッド・ボウイが見に来てるわよ。”と言います。
えっ、そんな大物が?と思い右側のバルコニーを見上げると、確かにデビッド・ボウイが!! 薄暗くてもはっきり分かります。スターのオーラなのか・・・。しかし、しかし、デビッド・ボウイに夢中になってるわけにはいきません!FP、FP、と気持ちをFPに集中させます。写真も頑張って、ノッポさんの間からパシャパシャ撮ります!

新曲を披露した後は、アルバムからの曲に移ります!そうなると、馴染みの曲に観客もさらに盛り上がっていきます!バンドのメンバーもノリノリ!FP全員良かったんですが、個人的にはドラムの人がすごく気になります!!

その時、再び隣の女の人が “Stingが見に来てるわよ。”と、言います。えっっっ、Stingが? と驚きつつ再び右側のバルコニーを見ると、ビデオカメラの後ろにStingが・・・!!!すごーく薄暗いけれど、はっきりと分かります。やはりスターのオーラか・・・。うおぉぅ、Stingも気になる・・・!、だが、しかし!!今はFPが熱いライブを繰り広げている・・・!!私はミーハー心をグッとこらえて、素晴らしいショーをしているFPに集中するのでした!!!

ライブはさらに盛り上がっていきます!私は、FPのすごさは、溢れんばかりのエネルギーなのではないかと思います。それは、“若さ”という理由だけでは説明できないくらい、とにかくものすごい“熱”を感じました!

終盤に差し掛かると、ジョーは観客をあおって、もっと拍手くれ〜〜、という風な身振りをします。それに答えようと、私達は力いっぱい叫び拍手をします!そして、そんな私達に答えてくれるかのように、最後は、ジョーのスーパー・ジャンプ(ジャンプ力、すごい!)できっちりと締めてくれました。

FPのライブは45分程続いたと思います。でもたった45分だけど、濃かった・・・!!! ライブ終了後、回りの何人もが“CD買わないと・・・今日は販売しないのかな”と話し合ってました。私もなかなか興奮冷めやらず、仲良くなった人達とFP良かったねーなどと話しながら気持ちを徐々にStingへと切り替えるのでした。

そして時刻は9時になろうとしています。そうです!とうとう、本日の主役、Stingの登場です・・・!!!


Stingの登場と共に会場のボルテージは、もう急上昇してそのまま付きぬけ!!!FPで盛り上がりがそのまま加速されて止まりません!

私の位置からはStingの顔が何とか見れる状態です。そ・そして・・・ドミニク、まん前!ち・・・近いっ!こ・これは写真を撮らねば!と、急いでカメラを手に構えなおします。ま・前髪が長い・・・。前見えてるのかな、とか、あ〜シャイなのか、とか意味が分からない事を考えてしまいます。



FPの時と同様、セットリストを全く覚えてないので、オフィシャルサイトから拝借!

Message in a Bottle
Demolition Man
Spirits in the Material World
Synchronicity II
I Hung My Head
If I Ever Lose My Faith in You
The End of the Game
Driven to Tears
Heavy Cloud No Rain
Invisible Sun
Why Should I Cry for You?
Fields of Gold
A day in the Life
King of Pain
Voices Inside MY Head/When the World Is Running Down
You Make the Best of What's Still Around
Roxanne
Next To You
Lithium Sunset

はじめから、ポリスの曲盛りだくさんで飛ばしまくるSting!昔からのファンが多い為か、会場全体が揺れました!ホントに!!ほとんど合唱と言って良い状態で、ライブは進みます〜。Message In a Bottle〜♪の所は、もちろん大合唱。

If I ever lose my faith in you では、出だしから皆歌いまくりで、Stingが“俺、歌うとこない〜”という様な表情で、皆に歌わせてくれました。

A Day in the Life は、ご存知かもしれませんが、ビートルズの曲です。なぜこの曲を歌ったのか・・・確か、ビートルズと同郷だから〜という事を話していたように思います。(もう夢中で記憶が定かでなくて・・・)

問題なのは、この曲から何曲か前にさかのぼった、そうThe End of the Game にあるのです!!! この曲を歌う前に、Stingが何か話そうとしたんです。その時!!会場のどこからか女の人の叫ぶ声が!Stingは、思わず“え?なんて?”と聞き返します。その声の主は、再び大声を張り上げて、何と、“I can teach you HOW TO SING!" と、言ったのです。おいおい、と思っていたのもつかの間、何とStingは、“オッケー、じゃ、ここに来て教えて。”と、言うじゃありませんか。うっそー!と心の中でだけでなく、体全体で思いっきりびっくりしつつその幸運な人を見ると、何と、その人は・・・そうです!あのタダでチケットを手に入れた、お下品なおばさん、なんです!!!!ただただ、びっくりする観客をよそに、そのおばさんは未だ信じられない様子で舞台に上がって行きます・・・!舞台にあがって、Stingと半分ハグをするおばさん!Stingに“小さいねー”とか言われて肩をギューッとつかまれる、おばさん!私を含め事情を知ってる観客の口はポッカーン、と開きっぱなしでした。いやいや、それでも、そんなにファンならキッチリと歌いあげるに違いない!女に二言は無いよね!きっちりStingに歌を教えてちょうだい!と、覚悟を決めるきゅーぴー。
前奏が流れはじめます。それを聞いて踊りだすおばさん。ウム。なかなかノリは良いようだ。その調子だ!おばさん!そして、Stingが歌いだします。が、しかし、おばさん一向に歌いません! なんと曲を知らないのです!Stingの前においてある歌詞表示板(Teleprompterと言うらしい)を一生懸命見ていましたが、どうやら曲を知らないようでした。それを見て、ザザーッと引いている観客は多かったのではないでしょうか。でも、それでも、これはStingの舞台!皆必死で盛り上げます!!
演奏後、おばさんはキッチリStingのほっぺたにチューをして観客の渦へと戻って行ったのでした・・・。ちょっとしたファンサービスのハプニングとしては楽しめたけれど、ライブ後に、“あの曲のところ、あのままDVDに入れてほしくないな・・・”という声がチラホラ聞こえてきたのは確かです。
Stingのファンサービスの良さは素敵・・・!でも、ちょっと複雑な気持ちでした。いやはや、なんかゴーヤを食べた後のような、そんなワンシーンでした。

そして、そんな事をお構いなしに、ライブはまだまだ盛り上がって行きます!


オバサン乱入というハプニングを乗り越えてライブは、まだまだ続きます!

Why should I cry for you?でも、サビの部分では大合唱。私も気合を入れて歌います。 Stingの服もはだけ、どこからか黄色い悲鳴も聞こえてきます・・・。

10時半くらいになると、チラホラ帰る人が出てきます。電車などで来てるのでしょうか。理由は何であれ、少しでも空いた隙間を見逃さず、グイッと前へ突き進むきゅーぴー!そして、ライブ終了間際に、なかなか良いポジションをゲット!!かなりStingが近いです!しゃ、しゃしん・・・! そろそろ体力が尽きつつあったけれど、最後の力を振り絞り、写真を撮ります。


あ、そうそう!そのベストポジションにいた時に、なんとな〜〜く、Stingと目が合ったような 気がします!!えぇ、まぁ、あの、気がしただけなんですけどね。えへへ。

そんな中、ふとバルコニーを見上げると、そこには、トゥルーディー(おばあちゃん)がデビッドボーイの横にいました。黒っぽいシックなドレスみたいなのを着てました・・・。ちょっと、ふ〜ん、と思いつつ再びライブに集中します!実を言いますと、ライブ終盤は、もうほとんど記憶がありません。ただただ夢中で叫んでおりました。

皆様もお気づきの事と思いますが、このライブでは、StingはEvery Breath You Takeを歌いませんでした。私は当然ラストに来るだろう、と思っていたので最初は驚きましたが、あえてリストに入れなかったStingの選択は、私は何となく嬉しかったです。

ライブはLithium Sunsetでしっとり終了。Stingは観客に手を振り、さらにバルコニーにいる誰かにも手を振って退場して行ったのでした。

時計の針は11時をまわったあたりで、観客も結構あっさりと退場していきます。私も名残惜しさを感じつつ、人の波にもまれて階段を下ります。階段を下りるとすぐそこに大きなドアがあり、もう外です。人の波から逃れて、ふと仲良くなった二人がいない!?という事に気づくきゅーぴー!残念ながら再び会う事は出来ませんでした。お礼を言いたかったんですが・・・うぅ、肝心なところで、マヌケな私。

それにしても、喉が渇きます。会場に入る前にペットボトルを取られてから、4時間弱、何も飲んでません。私が滞在していたホテルは真向かいにあるんですが、自販機も何も無い事は確認済みです。(超質素)仕方がないので、歩いて5分くらいのところにある24時間オープンの薬局に水を 買いに行きます。
ちなみに、夜の11時過ぎとは言え、さすがUnion Square周辺。ギンギンギラギラに街は起きてます。眠らない町、NY!どうやら治安は大丈夫そう・・・安心して水を買いに行きます。特大のボトルを買って、ホテルに向かって歩きつつゴキュゴキュ水分補給!Irving Plazaの前に再び近づいて行きました。会場前は、まだまだ人が残っていてざわついています。

ふと、5メートルほど先を見ると、何人かの女の子の群れが車の周りにたかってます。Stingだったりしてー、いや、そりゃないかー、とか思いつつ、よーく見てみると、な・何と、FPの3人が、自ら荷物を車にしまいつつ帰り支度をしているではありませんか!!!

ぎょ・ぎょえ〜
ド・ド・ド・ド・ド・ド・ド・ド・・・・(心臓の鼓動)
どうしよう、
どうしよう、
話したい、サイン欲しい、握手したい、すごい嵐が私の脳を駆け巡ってます!

ジョーはきれいな女の人と親しげに話してます。
ふと、私の1メートル先に、Danと思しき人が!(名前は定かではないです。スイマセン!!最近オフィシャルサイトに載ってる4人で写っている写真の左側にいる人です。)

思い切って話しかけます!
“あ・あの新しい曲があったけど、アルバム発売するんですか?”(実際は、もっとたどたどしい英語です。緊張のあまり、何を言ってるのか覚えてません。)

すると、Dan(らしき)人は
“ニューアルバムじゃないけど、LP、あの小さい盤の、を3月に出したんだよ”
って言ってくれました!
(ちなみに、ちゃんと聞き取れてるか不明ですので、情報の真否は定かではないです。)

で、もっと話したかったのですが、ジョーと話してたきれいな女の人が写真を撮りたいと言い出した為、Danはそっちの方にピューッと飛んで行き、ジョーと二人で彼女に向かってポーズをとっていました。が、幸い!とても距離が近かったので私も便乗して写真撮らせていただきました!


へへへ。で、写真を撮った後、ふと私の横を見ると、なんと、FPのドラマーがいるんですよ!私から30センチくらい離れたとこに!!私が今回一番FPで良いと思っていたドラマーが!!今そこに!!!少し控えめそうな彼に、私は写真を撮らせてください、とも言えず(いくじなしっ) 一言、“今日のライブすごく良かったです。”と、言うのが精一杯でした。
すると、あちらも一言“Thank you"と言ってくれました。感無量!もう緊張のあまり、その場にいられない私・・・(あぁ、小心者。)消え去るように真向かいのホテルへ帰りました。

ホテルの部屋に戻り、扉を閉めると同時に私は、あーーーもうっ、もっと気の利いた言葉があるだろー!きゅーぴーっ!!あほ馬鹿まぬけ!と、心の中で叫びながら、狭い部屋の中をジタバタするのでした。
でも、5分くらいすると、私にしては良くやったのでは無いかと、ちょっとだけ良い気分になってきました。
さらに5分くらいすると、もう全ての事が夢のように思えてきてちょっと物悲しくなったり、 でも、必死で撮った写真をもう一度見返してやっぱり夢じゃないと確認したりしてました。

寝る支度を整えて、ベッドに入ります。体はクタクタなのに、なかなか寝付けません。 それでも、根がのび太な私は、間もなく眠りに着き、私のBroken Music最終ライブは 幕を閉じたのでした・・・。


以上で、私のライブレポは終わりです。
すごーく長い間おつきあい頂いてありがとうございました☆