Yokoさんの倫敦リポート

2004年5月、ロンドンでStingのコンサート をご覧になったYokoさんのライブ・リポートです。

今回私は2004年5月19・20日のロンドンRAHでのステージを見るため 17日から渡英しました。

まず5月17日午後ホテルに到着してすぐ、先に来ていた しのさんに電話をしました。無事につきましたと。その時、しのさんが「18日の チケットがRAHのBOX OFFICEで今なら買えるよ」と教えて下さり(まさに神の声!) すぐさまBOX OFFICEに向かいました。現地で18日のチケットを探そうとは考えて いましたがRAHのWEBではSOLD OUTになっていたので無理かなと半ば諦めて いたのでもうびっくり!でした。なぜこの時に買えたのでしょう?本当に不思議です。

私のホテルからRAHまでは徒歩15分くらいで、向かう道が少し上り坂になっていた上、 その日は24度くらいあった暑い日だったので、到着した時には汗だく。汗を拭う間もなく 受付のちょっといかついお兄さんに“Can I buy sting’s ticket of tomorrow?” と訊ねたら “Yes!”と即答。チケットを買うため住所などを紙に書いていたら 「君は日本から来たの かい? ホリデーかい? 遠くから大変だね」 と笑顔で言ってくれて緊張がほぐれました。 そしてどの席が良いかを選んで無事にチケットget。すっかり気分良く軽い足取りでホテルに戻りました。ただこの時点では、お兄さんから席はこのあたりと表を用いての説明は 受けていましたが、実際はどうなのだろうか、きっと前の人の頭がジャマで見えないかもしれないなとあまり期待していませんでした。


翌日5月18日夜7時15分すぎ会場へ向かい、係りの人に自分の席を聞いて辿り着いたらとにかく驚きました!ステージより一段低くなっているアリーナでこそなかったですが、 ステージに向かって左側(つまりDominic側)のカーブしている所の一番前の列の9番目! ステージと地続きで目と鼻の先(に思えた)なのです。それにアリーナは一段低いので 誰かの頭がジャマになる事もなく見やすい席でした。それだけでもかなり興奮していたのですが(笑)。これだけでもはるばるロンドンまで来た甲斐があったなと大満足でした(が、この時点では後日もっとすごい事が待ち受けているとは知る由もありませんでした)。

定刻8時 サポートの Rufus のショー(彼の声もなかなかハスキーで良く、私は気に入り ました。どうやら彼は癒し系なのかも)の後、8時55分、いよいよ Stingの登場。前半も無事に行われたと聞いていたので安心はしていたものの、やはり声は どうなのだろう?と心配でしたが何とか大丈夫そうで “send your love” からスタートしました。音量も大きく曲調もやや低めのような印象を受けましたが、これもやはり声をカバーするためなのかもしれませんね。でも “thousand years” までの全20曲しっかりと 歌い上げていましたよ。どの曲も素敵でしたが敢えてコメントするなら “stolen car” の ボサノバ調(?)とでも言ったらよいのか、アルバムともシングルとも違う曲調も最初は 「ん?」と思ったものの、聞いているうちに耳から離れなくなり、癖になってしまう力が あるようですね。もうすっかり虜です(笑)。それから “The book of my life” が演奏 されなかったのは残念でしたね。

この日はややおとなしい感じの観客が多かった感もありましたが、私はとにかく良く見えたので一人ウキウキして写真も撮ってしまいました。

でもやっぱり写りは小さかっ たですが、生まれて初めて生のステージを自分で写真に撮る事ができたのがとにかく 嬉しかったです(この日はShigeyoさんとしのさんには会えませんでしたが、しのさんは 私の席の向かい、つまりステージに向かって右側にいらっしゃったそうで、私の姿を見つけてくれたそうです)。
日本では写真撮影はもちろん駄目ですね。それにセキュリティーの 問題からか、とにかく規制ばかりで型にはめられてしまっているような感じがしていましたが、今回ロンドンで、日本とは全く違って観客も係りの人もみんながのびのびとした 雰囲気のなかでショーを楽しんでいるのを体験して、Shigeyoさんたちがわざわざ海外へ 足を運ぶ理由がわかったような気がしました。私もすっかり海外公演の魅力に参ってしまいました(笑)。


5月19日 ロンドンで初めてShigeyoさん、しのさんと会い中華のランチなどを楽しんで 午後のひとときを過ごしました。しのさんからは前半の様子などを教えていただきました。Shigeyoさんには良いお茶スポットを教えていただきました。そして夜、無事にステージが 行われ(声も何とか平気そう)帰りも3人一緒に帰りました。


5月20日、いよいよロンドン最終日。この日は午前中から3人で出掛けロンドンアイに 乗りました。インド料理のランチの後それぞれ自由行動にしました。
ランチの時、しのさんが前半で隣り合わせたロンドン在住の日本人から入り待ち・出待ちの事を聞き、私にも 良い思い出になるからやってみた方がいいよとアドバイスして下さって、本当に見る事が できるのか不安でしたが、見られなくてもともと、せっかくロンドンに来ているのだから やってみようと入り待ちを決め、一人関係者出入り口に向かいました。夕方でしたが既に 何人か待っている様子(その中にポールもいて、新顔がいるとばかりにチラチラ私を 見ていました。彼の事は話には聞いていたのですが実際に会った事はなかったので どうしても勇気が出せず話しかける事ができませんでした。残念でした。今度会ったら絶対に話しかけてみようと思います)。

もしかしたら写真くらいは撮れるかもと期待が膨らんできました。しばらくするとサポートのRufusがさっと来て誰にも気づかれないまま中へ。

その後なぜかJasonが周りをウロウロ、上下緑の服で虫みたいなKipperが携帯で話しながらウロウロ、でも誰も話しかけない状況なので彼らは一般人なのでは?と思ってしまうほどでした。

その後現れたのがDominic。とってもかわいいブラウンのショートカットの女性(おそらく奥様でしょう)と共に車から降りてきて、女性は先に中へ、Dominicはファンにサインを始めました。私ももらわねばとすかさず手帳(CDを持って行けばよかった!)を差し出しサインget。写真は残念ながら撮れませんでしたが、「ありがとう」と伝えたら 満面の笑みで「どういたしまして」と答えてくれ、その素敵な笑顔にノックアウトされました。彼は何て優しい人なのでしょう!もう感激でした。

次に現れたのはドラムのKeith。 彼はとっても体の大きな人で圧倒されました。少し怖い印象もありましたが、写真をさっと撮ってまたまたサインをお願いしました。手帳を広げたら「(サイン)この辺でいい?」と丁寧に聞いてくれて、最初の怖い感じは吹き飛び優しい人なのねとまた感激。

その次は Joy。どうしてかたくさんの荷物を抱えて大変そうな彼女。一体何を持ってきたのでしょう?「サインいただけますか?」と聞いたら「もちらんよ!」ととてもキュートな笑顔で 答えてくれ、単純な私はすごく嬉しくなってしまいました。多少服のセンスが悪くても もう気にしません(笑)。

そうしている間、Donnaも通り過ぎましたが誰も気づかない。 私も後から「あれ?」という感じでした。

そしていよいよStingの登場。やはりメインだけあってファンの数もいつの間にか増え、 車が到着した時には少し緊張感が漂っていました。そして車から降りてきたSting(紺色のスーツを着ていました)はファンにサインを始めました。やはりスターですね。オーラが違う!私はこんなに近くで見ることができて、嬉しさのあまりもう目が点の状態でしたが、 とにかく写真を一枚撮ってチケットにサインしてもらいました。「どのあたりにサインすればいい?」と聞かれ「ここにお願いします」と言ってサインしてもらいました。後は話す 間もなく他のファンからサイン攻めになっていましたから、写真もこれ以上は撮れず、ただ必死に生Stingを目に焼き付けていました。この間ほんの数分ですが、本当に夢のような ひとときでした。思えばStingのファンになってかれこれ17年くらい経っているのですが、いつかは海外でステージを見たいし、サインだってもらってみたい、写真も撮ってみたいという夢は持ってきたけれど、そう簡単に叶うわけがないと思っていました。 それが今回こんなにいっぺんに叶ってしまって感無量極まりないです。ゆきさん、Shigeyoさん、しのさんの協力やラッキーな事に恵まれたからこその結果ですから、ほんとうにすべてに感謝しなければいけません。こんな機会、もう二度とないかもしれませんから。

Stingが中に入ってしまったあと、一緒にサインをもらっていたフランス人カップルが「やったね!」と話しかけてくれ、喜びを分かち合い、嬉しさも倍増しました。
この日はロンドンのファイナルだったせいか、初めから異様なほどの盛り上がりでした。でも誰もが心から楽しんでいるようで、ステージと観客が一つになれたような満足感が 得られました。私の隣の中年カップルも男性はそうでもなかったのですが、女性がもう ノリノリ。踊るし叫ぶしで楽しそう、私も楽しい気分を分けてもらいました。みんなが ハッピーに浸る事ができたファイナル、Stingも「ロンドン最高!ありがとう!また会おう!」という言葉を残しステージを去りましたが、本当に素晴らしかったです。

たくさんの感動を噛みしめながら、翌日私はロンドンを発ちました。帰りの機内で、体験する事、出会う人すべてが最高だったロンドン、訪れて本当に良かった、ありがとう、と 思いながらこの旅を締めくくりました。